技術コラム
Technology Column

第1回 油圧とは?油圧の基本

油圧とは?

油圧は、「密閉容器中の流体の一点に受けた圧力は、そのままの強さで流体全体に等しく伝わる」という「パスカルの原理」を応用した技術です。閉ざされた空間に油を閉じ込めて、その圧力を離れた場所へ伝えてその力をコントロールし、小さい力を大きい力に変換することで、工作機械や車輛の駆動部分を始めとした多くの機器に使用される、欠かすことができない存在です。
油圧を使った身近なものとしては、トラックや重機などのパワーステアリング装置やブレーキシステムなどがあります。また、油圧ショベルやブルドーザーなどの建設機械、トラクターやコンバインのような農業機械、荷役作業に使うフォークリフトなど、さまざまな場面で油圧が使われています。

油圧とは?

パスカルの原理

パスカルの原理とは、「密閉容器中の流体の一点に受けた圧力は、そのままの強さで流体全体に等しく伝わる」という、ブレーズ・パスカルが発見した流体静力学における基本原理です。静止している流体に加わる圧力はどこでも等しくなり、その時にかかる圧力は物体に対して常に垂直です。
例えば、自動車のタイヤの空気圧はどこを測定ポイントとしても同じで、240kPa(2.4kgf/cm2)の圧力がタイヤにかかっている場合、タイヤのすべての壁面に1cm2あたり2.4kgfの力がかかることになります。

パスカルの原理

油圧のメリット・デメリットについて

かつては、油圧ではなく水を利用した水圧がルーツでした。しかし、水は金属でできた機械を錆させてしまったり、温度変化で凍ったり沸騰したり、と扱いづらく、油を使う方がメリットがあります。その油にもメリットとデメリットがあります。

<メリット>

  1. 少ない力で大きな力を迅速に正確に伝えられるので、精密で高速な制御ができる。
  2. 力の密度が他の技術と比較し高いため、機器の小型化・軽量化が容易。
  3. 防錆性に優れており金属を腐食させないので、メンテナンス費用が抑えられる。

<デメリット>

  1. 油漏れのリスクがあり、現場の環境汚染を起こしたり、火災発生の危険性に注意が必要。
  2. 使用環境(温度)によって作動油の粘度が変わるため、流量制御が困難な場合がある。
  3. ゴミの混入によって装置が徐々に傷つき動作不良を招くリスクがあり、清浄度には常に注意が必要。

日東造機の油圧ポンプ製品

日東造機では、様々な場面に対応した小型で高性能な最高圧70MPaの油圧ポンプ・機器を作っています。
用途に応じた製品選択も、油圧機器のプロがご対応させていただきます。 ぜひご相談ください。

超小型電動油圧ポンプ

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UP-153Hシリーズ
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